写真館の仕事とは
写真館の仕事は大きく分けると2つです。
・スタジオ撮影
・学校の卒業アルバムの作成
今の時代はほとんどの写真館が、このどちらかの業務に特化しています。スタジオが忙しい写真館は学校に力をいれておらず、学校が忙しい写真館はスタジオには力を入れていません。どちらも高いレベルで両立しているところは少ないと思います。
ただどちらも私にとっては、とても楽しい仕事でした。写真館は基本的にお祝い事の撮影なので、お客様から本当に感謝されます。『ありがとう』の声がダイレクトに届くのです。学校の仕事は子供たちと仲良くなって修学旅行や野外学習などの出張撮影に行くことがとても楽しかったです。思い出を1ページづつ作っていくのがとてもやりがいがありました。
カメラマンとしての成長
私は写真館を3社経験していますが、2社目に行ったときにたくさんのカメラマンがいる環境(大きな会社)に身を置きました。単純に上手くなりたかったので、カメラマンが多ければ上手い人もたくさんいると思ったのです。
ただ自分との差が歴然としすぎて、私は壁にぶち当たりました。撮った写真のクオリティもそうですが、撮るスピードが段違いに早いのです。
「質」とは「量」をこなすところから生まれるのだということも分かりました。
写真を構成する要素として「構図」はとても重要です。それが最初はまったくわからず、ただ写すだけでした。構図なんて、あとでフォトショップで直せばいいぐらいに思っていました。
ただ、それでは絶対に上手くならないということが分かりました。忙しすぎて構図を後から直している暇がないのです。だから最初から完成品を撮ることを徹底するようになりました。
光を読むということもここで学びました。光は写真の出来に直結します。ライティングのセッティングを見よう見まねでやっていました。
撮影中のトークも重要でした。どんなトークをしているのかスタジオの隅のほうで見学して一言一言メモしました。いま考えれば当たり前ですが、3歳用のトークと、7歳用のトークでは内容がまるで違うのです。全年齢でメモのページを分けて撮影中のトークを記載していきました。
大人の撮影では、いろいろな話題ができなければダメでした。就活の時に学んだ大人と話せなくてはダメだということがここに繋がります。
そもそも「笑って~」というワードが禁止の会社でしたから、撮影中のトークでどうやって緊張をほぐして盛り上げるかばかり考えていました。
最初はとにかく真似でした。本当に不器用でしたから、構図からライティングからトークまで、先輩の真似から入り、次は他社の写真をネットで研究しては真似て真似て、だんだんと自分のオリジナルができてきました。歌舞伎の世界でいう「守・破・離」です。
中間管理職へ
写真の上達とともに、経営の勉強もすることになりました。「どうやったら売り上げを上げるのか」という「業績アップセミナー」に運がいいことに半年間行くことになりました。当然、働きながらなので当時は死に物狂いでやっていましたが(笑)
今思うと、20代のうちにそれをやっておいて良かったと思います。努力は報われるという言葉がありますが、正しくは「若いころの努力は報われる」だと思います。
20代で就職して60代で現役を終えるとして、努力の合計の量が100だとしたときに20代で25、30代で25、40代で25、50代で25と努力の量を分けるのではなく、20代に90ぐらい使うが正しいと思います。
20代で努力した人は、30代で他人と差がつき、40代で圧倒的に差がつきます。
具体的には30代で店長職などの中間管理職、40代で部長クラスの管理職になるのです。
独立へ
結果、私は人を育てることがメインの業務になりますが、自分でそれなりに遠回りして苦労してきた自負があるため、撮影に関して「どうやったらうまく撮れるか」のロジックを言語化することがいつの間にか得意になっていました。
料理でいうと、食べたらレシピが書ける人がいるように、写真を見ればおおよそどういう風に撮影しているかが分かるようになってきました。
だから入社1年目の子でもどのように撮影すればよいかを説明し、撮影デビューまで持っていくスピードがとても速かったのです。
ですから、今となっては上手く撮れないということがないですし、おそらくほとんどの要望にも答えることもできます。できないものはできないと判断することもできます。
世の中には、子供専門という写真館が多く存在しますが、子供を撮ることはカメラマンにとっては実は初級編です。
たとえ表情が微妙だったとしても親にとっては自分の子供は可愛いからお金を払います。
ただ大人は違います。自分が撮られ自分でお金を払うのですから、スタジオを選ぶ目もシビアになります。だから大人が上手に撮れるカメラマンは、子供も上手に撮るのです。
ユキワフォトグラフは新生児から大人まで撮影でき、学校撮影もできます。
絶対にうまく撮影できる自信があるからなのです。